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一戸建て・マンション、維持費が高いのはどっち?一戸建ての方が安くなるって知ってた?

2019/04/03

一戸建て・マンション、維持費が高いのはどっち?
どうもこんにちは、ザク男爵でございます。

「一戸建ての維持費は高いらしい。」

あなたはマイホームを探しているなかで、「一戸建ての維持費は高い」と言われたことはありませんか?

  • 外壁の再塗装
  • 屋根の再塗装
  • 床下の防蟻処理

など、マンションではかからない維持費が必要になるので、マンションよりも維持費が高い・・・と思われることもあります。

しかし結論から申し上げますと、一戸建ての維持費はマンションより高いとは限りません。

むしろやり方(ライフスタイル・暮らし方)によっては、マンションの維持費(管理費)よりも安くなることもあります。

ですので、「一戸建て・マンション、どっちがお得?」とは単純に比較はできないのです。

そこでこの記事では、一戸建て・マンションの維持費を比較しながら、それぞれの維持費について解説させて頂きます。

「一戸建ては維持費が高いからな・・・」と敬遠していたあなたにとって、必見の内容です。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

CONTENTS


一戸建て・マンションの維持費を単純に比較できない理由

一戸建て・マンションの維持費は、単純に比較できません。

なぜなら一戸建てとマンションでは、維持費を払う環境(ルール)が違うからです。

一戸建て:「維持費を払う or 払わない」を自分で決められる。

マンション:毎月決まった金額を払う。

一戸建ては、維持費を自分で払うかどうか、決められます。

しかしマンションは、維持費を絶対に払わないといけません。

両者の維持費のちがいを理解しなければ、維持費の数字だけ比較しても意味がないのです。

一戸建ての維持費:数年ごとに、大きな出費。ただし「払う or 払わない」は、自分で決められる

一戸建ての維持費の特徴は、数年ごとに大きな出費があることです。

一戸建てだけにかかる維持費は、次の3つがあります。

  • 1.外壁の再塗装:10年に1回、40万円~
  • 2.屋根の再塗装:10年に1回、30万円~
  • 3.床下の防蟻処理:5年に1回、10万円~

さらに一戸建ての維持費は、それを「払う or 払わない」を自分で決めることもできます。

つまり定期的なメンテナンスが必要ではあるけれど、「お金がもったいないから、やらない」という選択肢もあるのです。

ですので極端な話、一戸建ての維持費は限りなくゼロにすることも可能です。

メンテナンスにお金をかけなければ、家は劣化してボロボロになります。

ですが「ボロボロでもいいや」と思ってしまえばそれまでの話で、床が抜けそうで雨漏りのする家でも住むことはできます。(本人さえよければ)

一方で一戸建てのメンテナンスは、際限なくお金をかけることもできます。

推奨された時期のメンテナンスで、

  • 最高グレードの処理をして、
  • 最新モデルに交換して、
  • 手厚い保証をつければ、

標準的な維持費の2倍、3倍・・・と費用は膨れていきます。

このように一戸建ての維持費は、平均値を出すのが難しいのです。仮に平均的な維持費用を算出しても、それを出すか出さないかは、住んでる人の判断になります。

一戸建ての維持費は1回あたりの金額が大きいので高く感じますが、自分の裁量で支払いを決められるのは大きなメリットです。

一戸建てで快適な暮らしをするには、維持費も高くなる

また一戸建ての維持費で注意しなくてはいけないのは、快適な生活をしようとすると維持費も高くなることです。

一戸建てではオプションとして住宅設備を追加できますが、それらはすべてメンテナンスが必要であり、経年劣化したら修理・交換しなくてはいけません。

  • 床暖房:発熱パネル、温水パイプの交換、修理。
  • 熱交換器:フィルターの修理、交換
  • エコキュート、エネファーム:基盤、タンクの修理、交換
  • 太陽光パネル:パネル、モジュールの修理、交換
  • エクステリア用品(カーポート、サンルーム、ウッドデッキ)

どうでしょうか。ざっと一戸建てを快適に楽しむための住宅設備をあげてみましたが、まだまだありますよね。

これらはメンテナンスフリーではありません。すべて小まめなメンテナンスが必要です。

もしもメンテナンスを怠ってしまうと、経年により劣化してしまい、快適なマイホームライフは送れません。

快適な一戸建てライフを楽しむなら、高い維持費を払う必要があります。

・・・イエス、一戸建ての維持費は上を見たらキリがないのです。

マンションの維持費:毎月決められた金額を払う

一戸建ての維持費に対して、マンションの維持費の特徴は、毎月決められた金額を払うことです。

そのため維持にかかる大まかな費用の総額が分かります。

  • 管理費:8,000~15,000円(10年間で96~180万円)
  • 修繕積立金:5,000~15,000円(10年間で60~180万円)
  • 駐車場代、駐輪場代:5,000~10,000円(10年間で60~120万円)

ざっと計算してみると、一戸建てでかかる費用(10年間で90万円~)よりも高いことが分かります。

ですが上を見たらキリがない一戸建てに対し、マンションは書いてある金額以上払うことはありません。

毎月の維持費はマンションの管理組合によって決められ、マンションの修繕・メンテナンスの費用に使われます。

「どの修繕・メンテナンスにいくら使うのか?」は、マンションの管理組合が決定するので、あなたの考えとは違うところにお金が使われることもあります。

  • エントランスに噴水とかいらないんだけどな・・・
  • 数えるほどしか使ったことない共有のスポーツジムの維持費、もったいないな・・・
  • 植栽の手入れは、もう少し手を抜いていいと思うんだけどな・・・
  • 機械式駐車場、使い勝手も悪いし、維持費も高い。撤去したいんだけどな・・・
  • 1階に住んでてエレベーターを使ってないのに、エレベーターの維持費を負担するのって納得できない・・・

「もっと維持費を節約しよう!」と思っても、それに反して豪華な施設を維持するためにお金がつぎ込まれることもあります。

マンションの維持費は、一戸建てに比べると割高です。

分譲マンションは豪華な設備になる傾向があり、それを維持するには相応のお金がかかるのです。

一戸建て・マンション、共通してかかる維持費も多い

一戸建て・マンションどちらを購入しても、共通してかかる維持費もあります。

これらの費用を含めると「どちらが得か?」ではなく、「どっちもお金がかかるんだな・・・」という結論に達することでしょう。

給湯器:10年に1回、15万円~

お湯を沸かすときに使う給湯器は、およそ10年が寿命です。10年が過ぎるとガタが出はじめ、修理する回数が多くなります。

給湯器の交換は10年に1回、15万円~が目安です。

残念ながらマンションの給湯器も専有部分に含まれるため、故障したときの対応は自己負担でございます。あしからず。

水回りの修理・メンテナンス(システムキッチン、ユニットバス):10年~に1回、150~200万円

築年数で劣化が激しいのが、水回りです。

築10年を超えてくると不具合が出始め、いつ故障するか分からない状態になります。

水回りの修理は大規模なリフォームになることもあり、その際150~200万円ほど修理費(リフォーム費)がかかることもあります。

水回りの修理・リフォームは、もちろんマンションも同様に必要です。

固定資産税・都市開発税

固定資産税・都市開発税は、一戸建て・マンションともにかかります。

それぞれ毎年税金がかかり、4月・7月・12月・2月の4回に分けて分納します。

マンションの場合、購入した部屋の専有面積に応じて固定資産税・都市開発税の金額が決まります。

購入した部屋が1階でも最上階でも、専有面積が同じであれば、支払う税金は同じです。

ただし1階と最上階の資産価値が大きく変わるタワーマンションでは、税金の公平性を保つために税制の見直しがされました。

平成29年4月以降に購入したタワーマンションでは、購入した階数によって税率が変わります。

まとめ:一戸建ての維持費は上を見たらキリがない

「一戸建てとマンション、どちらが維持費がお得なのか?」

これは誰しも思う率直な疑問です。しかし結論としては

「単純に比較できない。」

「必要最低限の維持なら、一戸建ての方が安い。」

「ただし快適な一戸建てライフをすごすには、高い維持費が必要。」

「つまり一戸建ての維持費は、上を見たらキリがない。」

ということでございます。

ですので、

「一戸建ての維持費は高いから、マンションにしようかな・・・」

と思っていたのでしたら、それはもったいないことです。

なぜなら一戸建ては自分の裁量でメンテナンスを決められるので、維持費を安くもできるからです。(ただしその場合、快適な暮らしにはならないかもしれません。)

一方でマンションはもとより豪華な設備であることが多く、それを維持するための費用は一戸建てより高くなりがちです。

ですが指定された金額以上の維持費を払うことがないので、その点は安心です。

維持費を考えるときは「どっちが得か?」ではなく、

「どのような暮らしがしたいのか?そのとき、維持費はいくらかかるのか?」

と、より具体的に考えることが大切です。

一戸建ては快適な設備を入れるほど、維持費も高騰していきます。

快適な設備だけ入れてしまい、あとから高い維持費に泣かないようご注意くださいませ。

それでは、また!

ブロガー

この記事を書いた人

マイホーム購入や子育て、ワークスタイルに関する情報を『辛い人生がちょっとだけ「楽」になるスパイスを、あなたに。』というテーマで発信する月間19万PVの人気ブログ「ザク男爵プレゼンツ」を運営。
自身が建売住宅を購入した経験を元に、マイホーム購入や住宅ローンについて専門用語を避けながらわかりやすく説明することを得意としている。

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