
団塊の世代の資金事情
2019年は老後2000万円問題が話題になりました。そのような状況下で、団塊の世代と呼ばれる現在70代前半の方々は、どのような暮らしをしているのでしょうか。
高度経済成長期やバブル世代を過ごしてきた団塊の世代の人たちは、金銭的に余裕がある印象があります。しかし、これはあくまで印象です。実際はどうなのでしょうか。
今回はSBIエステートファイナンス株式会社が持ち家に住む団塊の世代111人に対して行った、住宅事情や老後に関するアンケートの結果をもとに、団塊の世代の暮らしを紹介します。
団塊の世代とは?
団塊の世代とは、1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)に生まれた世代を指します。
この世代は現在70代前半で、第二次世界大戦後の高度経済成長やバブル景気を経験しています。日本市場トップクラスに活気があった時代を生きた世代のため、現代の若者たちとは異なる価値観を持っている方が多いといえます。
30~40代で戸建てを購入した人が多い

居住形態の内訳は戸建てが最高
前述のアンケートにおける「あなたの住んでいる物件の種類を教えてください。」という質問に対し、「戸建て」と答えた方は、団塊の世代のうち7割以上いることがわかりました。
団塊の世代の方々は、「購入するなら戸建て」と考える方が多かったようですね、

住宅購入時期は30代と40代がほぼ同数
現在住んでいる物件を購入した時期は30代と40代という回答がともに多くありました。一方、60代、70代と定年を迎えてから購入した方も決して少なくはないようです。

住宅ローン返済完了時期は60代がトップ
ローンの支払いを終えた時期は50~60代が最も多く、今とさほど変わらないように思えます。人生100年時代といわれ、40年以上の住宅ローンが誕生している昨今を鑑みると、ローンを早期完済している人が多いといえるのかもしれません。
それらに次いで多かったのは「現金で購入した」という回答です。
現在はローンを用いて住宅購入することが一般的なため、現金で購入した人が約2割を占めている所に時代を感じます。高度経済成長期やバブル期で、住宅を一括購入できるくらいの資産を保有していた人が多かったのかもしれませんね。
60%以上が老後に不安を感じている
高度経済成長期やバブル期を経てきた団塊の世代の方々は、十分な貯蓄を有し、悠々自適に暮らしているように思えるかもしれません。しかし、実際は金銭的に余裕のある方ばかりではないようです。

十分な資金がないと答えた人が過半数
老後資金に関する質問では「老後資金に対して十分な備えがある」と答えた人は38%で、大半の回答者が老後資金が足りないと考えています。

預貯金が80%で圧倒的多数
「十分にある」と答えた人の備え方は預貯金や退職金が圧倒的に多いものですが、投資信託や株式と答えた人も。
これはバブル期の株式投資ブームで成功した人たちである可能性が高いです。

働くことに前向きな人が60%
老後に不安を覚えている方々のの過半数は「これからも働くこと」が老後の備えの糧になると考えています。
いつの時代も老後は不安なもの?
好景気を経験した団塊の世代は、老後も悠々自適…かと思いきや、多くの人が不安を覚えているようですね。
人生100年時代と言われる今の時代、蓄えがいくらあっても安心はできないようですね。
人生の先輩たちの意見を参考に、今後のマイホームや貯蓄計画を考えてみてはいかがでしょうか?
また、今回のように戸建て購入の場合には、自宅を担保に借り入れを行うリバースモーゲージの活用がおすすめです。
自宅に住み続けながら借り入れが行えるほか、相続対策にも役立つことから、老後資金が十分でない方や、子どもに迷惑をかけたくない方からの問い合わせが増えています!