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意外と知らない結露の恐ろしさ!窓結露の原因から対策まで全部公開

結露しなければいいの?大切なのは湿度のバランス


デジタルな温湿度計

どのくらいの湿度だとちょうどいい?

そもそも結露って?

結露とは、窓や壁などに水滴がつくことです。この水滴は、空気中の水蒸気が、冷えた窓などに集まってできたもの。したがって、室内の湿度が高ければ高いほど、結露の量も増えます。では、室内が乾燥していれば良いのでしょうか?ことは、そう簡単ではありません。続いて、なぜ結露が発生するのか?についてご説明します。

なんで結露って発生するの?

結露は、室内と外気温との温度差が大きいときや、室内の湿度が高い場合に発生しやすくなります。特に人の大勢いる部屋や、洗濯物を室内干ししていると発生しやすいでしょう。

湿度が低ければ結露は発生しません。しかし、あまりにも湿度が低いと人体の健康に影響を及ぼします。風邪やインフルエンザを予防するためにも、一定の湿度は大切。では、どの程度の湿度があれば良いのでしょうか?

室内の最適な湿度は、40~60%程度です。50%以上ならインフルエンザウイルスの活性をある程度抑制できますが、60%を超えるとカビやダニが繁殖しやすくなります。部屋に湿度計を置いて、部屋の湿度に注意する習慣をつけると良いでしょう。

結露はこんなところで発生している!結露のチェックポイント4つ


結露が発生しやすい4つの場所は、以下の通りです。

  1. 玄関の扉
  2. 押入れ・クローゼット

結露のチェックは正しくできていましたか?押入れやクローゼットを意外だと感じた方もいらっしゃるかもしれません。結露が発生しやすいのは、外気の影響を受けやすい場所です。押し入れやクローゼットは、たいてい部屋の端っこにあり、外気の影響を受けやすいと言えるでしょう。今日からはこの4か所を忘れずにチェックし、対策してくださいね。

結露は乾くまで待てばいい?答えはNo


掃除道具を持つ女性

結露は素早く退治!が正解


うっすらと窓が湿っているくらいなら、乾くまで待ってもいいような気がしませんか?しかし、答えはNoです。
結露をそのままにしておくと、乾くより先にホコリが集まり、カビや汚れの原因となります。また、湿ったところにホコリがこびりついてできた汚れは、落とすのも大変。
住まいや家族の健康を守るためにも、掃除で苦労しないためにも、結露はできるだけ早く対処するようにしましょう。

結露は年中油断できない!発生しやすいのは夏と冬


結露が発生するのは、湿度が100%の場合です。雨が多く、湿度の高くなりやすい夏は、結露の発生しやすい時期と言えるでしょう。しかし、湿度の低い冬でも結露は発生します。寒さを我慢して起きた朝、カーテンをあけると結露している窓を見た記憶はありませんか?

冬は、ただでさえ空気が乾燥するのに、暖房をつけることにより、さらに部屋が乾燥しがちです。部屋の乾燥対策に加湿器を導入したり、湿度を保つために洗濯物を部屋干しすることもあるでしょう。また、暖房器具によって温められた空気が窓際に行き、急激に冷やされることによって、部屋の中の水蒸気が液体化。結果として結露につながります。これが、乾燥する冬でも結露が発生する理由です。

結露が発生しやすいのはこんな家!


部屋の中の湿度が高かったり、換気が不十分で空気が循環していなかったりする家ほど結露しやすい傾向にあります。

戦前の日本の家は、結露しなかったそうです。理由は、室内の気温と外気温ほぼ同じだから。断熱も気密も不十分で、隙間風が入り込む…そのような家であれば結露はしません。しかし、快適に暮らすことも難しいでしょう。

結露対策をするためには、快適さを犠牲にしなくてはならないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。今の住まいでもできる対策をご紹介します。

今スグできる!4つの結露対策で快適に暮らそう


OKサインを出す女性

結露を軽減して暮らしを快適に


今スグできる結露対策は、大きく4つあります。

  1. 暮らしを工夫して結露を予防する方法5つ
  2. プチDIYで手軽に結露防止!二重窓を手作りする方法
  3. リフォームで結露しにくい家にしよう
  4. 結露対策は住まいから!結露しにくい家を探すポイント

順番にご紹介していきましょう。

1.5つの工夫で結露を予防!暮らしを工夫して結露対策

1.換気と除湿

1つ目のポイントは、換気と除湿です。可能であれば、定期的に窓をあけて換気を行いましょう。難しければ、24時間換気や換気扇を活用するのがおすすめ。
また、洗濯物を部屋干しすると、湿度が高くなりがです。エアコンを除湿で稼働させるなど、湿度を減らす工夫をしましょう。

また、家具の置き方もポイント。壁にぴったりくっつけて家具を配置すると、家具が断熱層となり結露の原因になります。少しで良いので、家具と壁に隙間をあけましょう。隙間を作ることで空気が循環し、結露を予防できます。

2.グッズで賢く対策!結露防止シート

窓やドアには、結露防止シートを張ることも有効です。ホームセンターやECサイトなどでも購入できますが、品切れの場合は梱包材でよく利用されるエアクッションが代用できます。少々見た目は悪くなりますが、応急処置としては十分役立つでしょう。

3.簡単!食器用洗剤で結露を予防

食器用洗剤を薄めて水拭きすると、一時的にではありますが結露しにくくなります。これは、洗剤に含まれる界面活性剤の効果で、水が張り付きにくくなるため。
あくまでも一時的なものなので、永続的な効果は望めません。また、サッシ部分には結露がたまるので、タオルでこまめに拭き取るか、窓枠用の吸水テープで対策しましょう。

4.カーテンや障子はなるべく開ける

カーテンや障子には、部屋の温度を保ってくれる効果があります。しかし、それは、カーテンや障子によって窓へ熱が届かず、窓を冷やすことにも。結果として、結露が発生しやすくなります。

断熱性能の高いカーテンや、分厚いカーテン、2枚のカーテンなど、熱を遮る力が強いほど、結露が発生しやすい状況に。しかし、カーテンや障子がないと、外から見えて落ち着かないという人もいるでしょう。カーテンなら薄手のレースのものを1枚だけにする、障子なら少しだけあけておく、など、寒暖差が減るよう工夫しましょう。

また、結露が発生している場合には、こまめにふきとることも大切です。結露でカーテンが窓にくっついたままになると、カーテンがカビてしまう恐れがあります。カーテンが清潔だとより安心なので、カーテンの洗濯もおすすめです。

5.暖房器具を変更するだけでも結露予防に

暖房器具の種類によって、結露の発生しやすさが変わります。結露が発生しやすい暖房器具は、ガスファンヒーターや石油ファンヒーターなど燃焼タイプの暖房で排気が室内に出るもの。すぐに部屋が暖まる上に手軽ですが、水蒸気が発生するので結露しやすくなります。

逆に、エアコン、パネルヒーター、床暖房だと結露の発生が抑えやすくなるでしょう。燃焼タイプでも、FF式(*)だと結露の発生も少なめです。

また、窓を温めるヒーターを導入するのも1つの方法。結露は、窓が冷えて発生します。つまり、ヒーターなどで窓を温めてしまえば、それだけでも結露予防に。窓下専用のラジエーターを設置すれば結露を予防できるだけでなく、窓から伝わってくる冷気を防ぐことも可能です。足元の冷えも改善するため、光熱費の節約にもつながります。

窓下専用のラジエーターの価格は、3万円前後。タイプや大きさによっても異なりますが、ホームセンターなどで購入し、自分で取り付けることができます。

*FF式…燃焼に必要な空気、および、燃焼後のガスを給排気筒から室外に出す仕組みのもの。

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