すみかる住生活版

メニューを開く メニューを閉じる

意外と知らない結露の恐ろしさ!窓結露の原因から対策まで全部公開

結露しにくい家

4.結露対策は住まいから!結露しにくい家を探すポイント

結露しにくい家に住み替えるのも、1つの結露対策です。結露対策に大切な要素は、断熱・遮熱・気密・換気の4つ。熱が逃げにくく、入ってきにくい窓・屋根・天井・壁・床であることが重要です。では、具体的にどのようなポイントに注意して家を購入すれば良いのでしょうか?

結露しにくい家の6つのチェックポイント

チェックすべきポイントは、以下の6つです。

  1. 窓の断熱性能
  2. 屋根・天井・壁・床の断熱性能
  3. 屋根・壁・窓の遮熱性能
  4. 気密性能
  5. 換気
  6. 間取り
1.窓の遮熱性能

窓枠は樹脂が良いでしょう。アルミの窓枠は熱伝導性が良いため、結露しやすくなります。窓は最低でもペアガラス、できればトリプルガラスがおすすめ。ペアガラスの隙間を作るためのスペーサーは樹脂製が良いでしょう。アルミ製の場合、熱伝導が良いため、樹脂よりも遮熱性能が落ちます。

なお、ペアガラスとは、ガラス部分が二重になっているもののことです。板ガラスと板ガラスの間に空気の層があり、断熱性を高めています。
トリプルガラスでは、さらにガラス板が1枚増加。断熱性がより高くなっています。

参考:YKK APの高性能トリプルガラス樹脂窓が「北のブランド2017」奨励賞を受賞!

2.屋根・天井・壁・床の断熱性能

ZEHのように、気密性と断熱性が同時にかなう住宅がベストです。ZEHな住宅を選ばないのであれば、以下の点に注意しましょう。

  • 屋根の断熱は、吹付断熱であること
  • 天井の断熱は、屋根と同等であること
  • 壁の断熱は、吹付断熱。厚みは地域により異なるので、その地域にふさわしい厚みであることが大切
  • 床の断熱は、基礎断熱であること。基礎部分で断熱していれば、床下の空間を有効活用できるうえ、夏場の床下結露が発生しにくくなる。
  • 基礎の断熱は、外断熱・内断熱どちらでも良いが、その地域にあった厚みが必要

ZEHについてはこちらでご紹介しています。
電気を自給自足しつつ快適に暮らす家、ZEH

3.屋根・壁・窓の遮熱性能

こちらもZEHであれば申し分ありませんが、そうでない場合は以下の点がポイントとなります。

  • 屋根は、断熱材の室外側にアルミなどで遮熱の層を作る
  • 壁の遮熱方法はいろいろ。遮熱シートを入れても良いですし、遮熱用の塗料を使うのも良いでしょう
  • 窓の遮熱は、LOW-Eガラス(*)の遮熱タイプを選ぶことが大切。また、窓の外にすだれなどをかけることで遮熱性が高まるため、外部にすだれなどをかけやすい構造だとモアベター

*LOW-Eガラスとは、ガラスにLOW-E膜という特殊な金属膜をコーティングしたものです。この金属膜により、熱が遮断されます。

4.気密性能

室内側の壁に気密シートをはったり、気密性のある断熱材を選ぶことがポイントです。ただし、気密性が高まると換気が悪くなりがち。ナミダダケ事件も、気密性が問題となって発生したことを考えると、気密性は重要なポイントと言えるでしょう。詳しくは、次の『換気』でご説明します。

5.換気

断熱・遮熱性を高めつつ換気をするためには、室内の熱を逃がさず、外気の熱を取り込まない換気をすることが大切です。2003年(平成15年)以降の住宅なら、24時間換気システムが装備されているはず。24時間換気は、ぜひ活用しましょう。

そうでない場合には、換気設備を全熱交換型の第1種換気に変更すると良いでしょう。全熱交換型とは、すべての熱(温度と湿度)を交換し、室内の快適さをキープする換気方法です。第1種から第3種まであり、それぞれの特長は以下の通りです。

  • 第1種:給気も排気も機械で行うため、確実な給排気が可能
  • 第2種:給気のみ機械で行い、排気は自然換気
  • 第3種:第2種の逆。給気が自然換気、排気が機械換気
6.結露対策には間取りが大切な理由

結露を予防するためには換気が大切です。家の中をしっかり換気するためには、空気が循環しやすい間取りになっていることが大切。できるだけ開放的で風通しの良い間取りにすると良いでしょう。

特にサービスルームなど換気が不十分になりやすい箇所は結露が心配です。ドアの上下にスリットをつけたり、ガラリを1つ追加するだけでも換気は変わります。

また、家の北側はあまり日が当たらないために冷えやすく、結露しやすい傾向にあります。家の北側には収納を作らない方が安心でしょう。間取りの都合上、どうしても北側に収納が必要な場合には、断熱や換気に配慮することで、結露を予防しやすくなります。

どうしたらいい?結露でカビが発生してしまった場合の対策

カビ除去専用スプレーをふきつけ、しばらく時間をおいてからふき取りましょう。おく時間はスプレーに記載されている時間を守ってください。その後、さらにミョウバン水を吹き付けてからふき取ると、カビ予防に効果的です。

ミョウバン水の作り方

  • 水…500ml
  • 焼きミョウバン…15g
  1. 水に焼きミョウバンを入れて、よくふる
  2. 1~2日そのままにする
  3. 水が透き通ったら完成

注意点

カビ除去専用スプレーもミョウバン水スプレーも、壁の材質によっては変色などを起こすことがあります。十分ご注意のうえ、ご利用ください。

押入れ・クローゼット

押し入れやクローゼットに発生してしまったカビには、アルコール除菌剤が有効です。雑巾やペーパータオルなどにしみこませ、しっかり絞って水けをきったうえでふき取りましょう。

ふき取りした後は、除菌洗剤やエタノールを吹き付けておくと、再発防止になります。押し入れやクローゼットに荷物を戻す場合には、しっかり乾いてからにしましょう。乾く前に荷物を入れてしまうと、湿気が残ってしまいます。また、再発防止の一環として、すのこなどの利用もおすすめ。

なお、使い終わった雑巾などは、無造作に捨ててはいけません。カビの胞子を飛ばさないように、密閉して捨てることが大切です。

注意点

押入やクローゼットの材質によっては、除菌剤やエタノールが変色やシミの原因になることも。十分ご注意のうえ、ご利用ください。

関連記事

CLOSE