すみかる住生活版

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【マンガ】寝ても覚めても、おっぱいでいっぱい! 現代における頻回授乳“あるある”9選【松本えつをの子育てあるあるvol.42】

とにもかくにも、やたらお腹が減る

ママの身体は、母乳を生産するためにけっこうなエネルギーを消費している。目安とされているエネルギー消費量が完全母乳育児の場合で1日500kcalほど。
床上げ前だと、通常あまり出歩かないし、重度の家事はしないため、運動量は低いはず。
にもかかわらず、お腹が空くのは母乳をあげているからだと思われる。
ただ、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、授乳中は通常の摂取カロリーに加えて350kcalが目安とのこと。
350kcalというと、たかだかご飯2膳分。
母乳をあげているからといって調子に乗りすぎないほうがよさそうだ。

夜中に自分から起きてしまうようになる

「赤ちゃんが小さいうちは、夜泣きで起こされるんだろうな……」ということは予想していたが、赤ちゃんがスヤスヤ寝ていても一定時間おきに自発的に起きてしまうのは想定外だった……という声はよく聞く。
これは、赤ちゃんを危険から守るためにママの神経が過敏になるあまり、眠りが浅くなっていることや、赤ちゃんと連動して定期的におっぱいの張りがやってくることが原因だと考えられる。
赤ちゃんがおっぱいを欲しがる(起きる)サイクルと自分が起きるサイクルが、何かをきっかけにずれてしまうと、もう大変。
夜中だろうが、1時間おきに目覚めて、あげて、寝て、また起きて……の繰り返し。まあまあな地獄である。

授乳中のかわいい顔を撮りたくてもうまく撮れない

自分の赤ちゃんはただでさえ「世界一かわいい」はずだが、授乳中はなおのこと。
もはや「世界一」と形容しても有り余るかわいさである(はず)。
そうなると「この瞬間を残しておきたい!」と思い立つのはムリもない話。
しかし、片手で抱っこしながら、もう一方の手でスマホを操作し、うまく撮影するのは意外と至難の技。
かくして、たくさんの手ぶれ or ピンボケ授乳中フォトが量産されるのであった。

PC派だったとしてもいつのまにかスマホ派になっている

赤ちゃんを抱っこしながら授乳をしているとき、ママは、授乳のほかに大したことはできない。
しかし、だからといって、頻回授乳のうちは両手がフリーになる時間も限られている。
片手で済ませられる用事はできるだけ授乳時間中に済ませておきたいと思うわけだ。
スマホでショッピングするなんて考えられなかったユッキーも、今や専用のアプリまでインストールして毎日使うように。
いつのまにか、フリック入力もお手のもの。

芸能ネタにやたら詳しくなる

ラジオなどの耳を通して情報を得られるメディアもよいが、目と耳の両方を通してさまざまなことを語りかけてくれるテレビの存在に勝るものはない。
それまでは目的の番組がなければテレビをつけなかったユッキーも、頻回授乳の時期には常時つけっぱなしの状態に。
平日の昼下がりはワイドショー的な番組が多く放送されるので、新しい世代のアイドルグループの名前さえ覚えられなかったところから、一気にグループ内の個人名が言えるようなところまで駆け上がった。
それが今後の人生で何かの役に立つかどうかは不明。

乳首が切れて、痛くて泣きそうになったり、血が出てビビったり……

「赤ちゃんは教わるわけでもないのに上手におっぱいを飲む」という説もあるが、実際には、生まれて間もない赤ちゃんみんながみんな、じょうずにおっぱいを飲めるわけではない。
ママだって同じで、初めての授乳からうまくできるわけではない。
赤ちゃんのくわえ方が浅く、うまく吸えないまま引っ張ったりすると、乳首が切れたり裂けたりすることもあるし、搾乳器の偏った圧力で亀裂が入る場合もある。
切れたり裂けたりしてしまった場合は、馬油を塗るなどして保護し、残念だけど、しばし授乳をお休みしよう。
休んでいる間、張ってしまうおっぱいは、手で優しく絞ってあげるのがよいらしい。

ミルクを足してくださいと言われると落ち込む

全国的に(きっと)「完全母乳育児推進運動(?)」みたいなものが流行っているように感じる現代。
それがあまりに流行りすぎて、母乳の出が悪いママさんの一部が劣等感や罪悪感を抱いてしまっている、という現実がある。
「赤ちゃんのためにぜひとも母乳で育ててください」からの、「母乳が足りないからミルク足してください」は、一部の人にとってあまりにも残酷だと思うが、世論はいかに。
もうさ、母乳が素晴らしいことはわかったからさ、「完全母乳育児推進運動」なんか、やめちゃえばいいのに。

頻繁なおむつ替えや洗い物などで手湿疹になる

妊娠・出産でホルモンバランスが急速に変化することで、そもそも肌荒れがしやすくなっているところに、頻回おむつ替え後の手洗いや、哺乳瓶の消毒などが重なって荒れ放題になることもあるママの手。
ユッキーもかかってしまった「手湿疹」(通称「主婦湿疹」)は、一度かかってしまうとそう簡単には治らない疾患だ。
しかも、悪化してしまうと、ひび割れて出血したり、水疱ができて破裂したり……と、なかなかグロいし、何よりも、痒くて痒くて夜も眠れなくなる(ただでさえ寝不足なのに)。
おかしいなと感じたら、間髪入れず、皮膚科に行こう。
受診の際には授乳中であることを伝え、赤ちゃんの肌に触れても安心なたぐいの薬を処方してもらうように。
カサカサな指では、赤ちゃんの絹のようになめらかな肌に触れることも憚られるよ。

夫のゲップに「間違ったリアクション」をするようになる

赤ちゃんが母乳やミルクをぐびぐび飲んだあとは、ゲップをさせてあげることを忘れずにね。
ただ、頻回授乳の時期は、「赤ちゃんにしょっちゅうゲップをさせて、うまくできたら褒めてあげること」の繰り返しなので、条件反射で大人のゲップにも、うっかり「えらいねぇ!」「うまくできたねぇ!」などとリアクションしてしまうことになりかねない。
パートナーにはあらかじめ「ゲップを褒められても、いらぬ勘違いはしないように」と伝えておいたほうがいいかもしれないね!

***

出産という大仕事を終えてもまだまだ続く苦労要因たち。
そのひとつが頻回授乳かもしれない。

でも、頻回授乳にも、いつか必ず終わりがやってくる。
いや、頻回授乳だけでなく、授乳そのものにも終わりがくるのだ。
……それが「卒乳」である。

大変なこともたくさんあるけれど、後になって振り返ったら、きっと懐かしく、愛しく、終わってしまったことが寂しくもなるだろう。

……人生のいかなる場面においても当てはまりそうなことかもしれないが、こう思う。

今この瞬間でしか味わえない喜びや楽しさ、迷いや葛藤の気持ちを、どうか噛み締めて!

きっと全部、かけがえのない愛情として赤ちゃんの脳の奥底にインプットされているよ。

文:松本えつを

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◆ 文・ストーリー構成:松本えつを(役名:きのこ)

絵本作家・エッセイスト・コピーライター。2007年、8年間役員をつとめた出版社から独立。2008年、出産後の出血多量で死にかけるも一命をとりとめたことをきっかけに、女性が働きづらい社会を少しでも変えたいと一念発起。以降、ニッポンの女性アーティスト・クリエイターの自立支援を目的とした教育&プラットフォーム事業を立ち上げ、多くの女性たちの声を聞く。2014年、クリエイターを対象としたマンガコンテンツ “ クリエイターあるある in 日影工房 ” を企画・制作。これまでの著書の大部分は大人の女性を対象としたものとなる。代表作に『バンザイ』(サンクチュアリ出版)、『ユメカナバイブル』(ミライカナイ)等。

クリエイターあるある in 日影工房
ウーマンクリエイターズカレッジ「絵本の学校」

◆ 絵:ささはらけいこ(役名:もじゃ)

1984年北海道生まれ。金沢美術工芸大学油画専攻卒。東京クリエイターアカデミー(現ウーマンクリエイターズカレッジ)を経て、2010年よりイラストレーター・絵本作家として活動を始める。2014年から “ クリエイターあるある in 日影工房 ” の作画を担当し、「もじゃ」役として出演。2015年におまんじゅうのような子どもを出産し、テンヤワンヤで子育て真っ最中。
ささはらけいこポートフォリオサイト「星ふるモジャモジャの丘」

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