子供の心の発達やコミュニケーション能力の発達には、親から子どもへの言葉がけが有効であることは、かねてから実証されていました。
子どもは自分の言葉や行動に反応してもらえると、嬉しい気持ちになるものです。
その喜びが、積極的なおしゃべりや相手の気持ちの理解につながります。
しかし、大人の中には、まだ知恵が足りない子どもへの声掛けが苦手という人も少なくはありません。
何を話せばいいのかわからないと思ったことがある人は少なくないでしょう。
そんな人には、第三者となるお人形の気持ちを親が代弁するごっこ遊びがおすすめです。第三者を挟むことで、コミュニケーションを自由に取りやすくなるでしょう。
女の子を持つ親であれば『メルちゃん』という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
メルちゃんは愛知県名古屋市に本社を構えるパイロットインキ株式会社が27年前に発売開始したお人形です。
長い歴史を持つにも関わらず、今でも抱き人形カテゴリーで売上1位を記録しているロングセラー商品のメルちゃん。
そんなメルちゃんを生み出したパイロットインキは、2017年度より慶應義塾大学文学部赤ちゃんラボ主宰の皆川泰代教授と共同プロジェクトを開始し、人形遊びに関する研究を重ねてきています。
その結果、お人形を使ったごっこ遊びは
の3つの心を育んでいることがわかりました。
『思いやり』や『やさしさ』は人間が生きていく上で必要なものですが、それを数値で測るのは難しいものです。しかし、今回の実験でそれが科学的に実証されたことで、今後ますます人形遊びの必要性が注目されていくのかもしれませんね。
この研究結果については、2019年6月13日(木)より東京ビッグサイトで開催される『東京おもちゃショー2019』にて一般公開予定です。
研究結果はこちらからも確認できます。
最近ではスマートフォンアプリやYouTubeなど、インターネットを使った遊びばかりが注目されていますが、昔からの遊びには人間に必要な心を育む魅力があります。
日々お子さんとの遊び方や関わり方で悩んでいるお父さん、お母さんは人形遊びでコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。
これまでに感じられなかったお子さんの成長を目にできるのかもしれません。