今回は無垢の床の魅力について、自然素材を使用した空間づくりのプロ 株式会社Tree to Greenにインタビューしていただきます。(いえーる すみかる編集部)
こんにちは、ザク男爵でございます。将来の夢は無垢の床のリビングで子供とゴロゴロすることでございます。
さて、マイホームをご検討のあなたは、「床材は自然素材の、無垢の床(フローリング)がいい!」と、1度は憧れたことはありませんか?
自然素材を使った無垢の床は、肌さわりがよく、自然の香りに包まれて癒されますし、そして何よりも無垢の床はとても美しいものです。
しかし無垢の床は自然素材を使っていることから、コストやメンテナンスを心配される声もございます。
そこでこの記事では、「無垢の床が気になっていたけど、聞けなかった・・・」、というシャイなあなたのために、自然素材を使用した空間作りのプロ 株式会社 Tree to Green の村上さんに、無垢の床の気になる疑問をストレートに聞いてみましたよ!
無垢の床とは?
「マイホームを買うなら、リビングは無垢の床がいい!」
そう思う方も多いでしょう。しかしここで問題でございます。「無垢の床」とは、そもそもどんな床をさすのでしょうか?
素朴すぎて恥ずかしくて誰にも聞けなかった質問ですが、私、ザク男爵が恥を忍んで村上さんに全力で聞いてみました。
張り合わせをしていない、天然木100%の床。
「無垢の床とは、どんな床をさすのでしょうか?」
あまりにも抽象的な質問で申し訳ございません。ですが、この素朴な疑問が気になって夜も眠れない方もいると思うのです。
村上さんはそんな事情を察してくれたのか、とても分かりやすく教えてくれました。
・合板(複合)フローリング・・・薄いベニヤ板を接着剤で貼り合わせて厚みを出したものに、薄い天然の木を貼って成型したもの。
・無垢フローリング・・・貼り合わせをしていない、天然木を使った床。
なるほど、無垢の床・無垢フローリングとは、貼り合わせをしていない、天然木を使った床のことを言うのですね。
それに対し合板(複合)フローリングは、薄いベニヤ板を張り合わせたものに、薄い天然の木を張って成型した床、とのこと。
つまり合板(複合)フローリングは、ぱっと見は無垢のようなフローリングに見えても、表面の薄い木が剥がれると、中からベニヤ板が姿を現す・・・という床なのですね。
確かに合板(複合)フローリングの床を傷つけてしまい、中から表面とは違った木が出てきたことがあります。
「なんだこの木材は?」と思いましたが、アレはベニヤ板だったのですか、納得でございます。
これがもし無垢のフローリングであれば、表面を傷つけたとしても、中からベニヤ板が姿を現すことはありません。
貼り合わせをしていない天然木なので、表面が傷ついても中から出てくるのは、表面と同じ天然木なのです。実に素晴らしいではありませんか。
無垢の床のメリット・デメリット
1度は憧れる無垢の床ですが、本当はデメリットが気になって仕方ありません。
だって「天然木」という言葉を聞くと、メンテナンスが大変だったり導入コスト高かったりするイメージがあるじゃないですか。
天然木を専門で扱っている村上さんに無垢の床のデメリットを聞くのは少々ためらいがありましたが、ストレートに質問をぶつけてみました。
すると村上さんから驚くべき回答が返ってきたのです。
デメリットは、ほとんどない。
「無垢の床にすることでのデメリットは、ほとんどありません。」
無垢材を知り尽くした村上さんは、実に明確に、一切の迷いなく答えて下さいました。あえてデメリットを言うならば、
・工業製品化しにくい。大量生産できない。納期がかかる。
・廃棄ロスによるコスト面(ただし、端材などの有効活用も可能である。)
・合板(複合)のフローリングに比べ、コストが高くなりがち。
の、3つの点がデメリットであろうとのことでした。
多くの方が気になっている「メンテナンスの大変さ」は、実はそれほど大変ではないとのこと。
「デメリットはほとんどない」とプロが胸を張って言う。これほど説得力があり、安心感がある言葉はないでしょう。
ならば無垢の床にはどんなメリットがあるのでしょうか。
無垢の床のメリット・・・美しさ、調湿機能、香り、肌さわり。
「では、無垢の床のメリットは何でしょうか?」
この質問に村上さんは、待っていましたとばかりに声を弾ませながら答えて下さいました。無垢の床のメリットは、次の4つになります。
1・天然木特有の美しさ
まず無垢の床の最も大きなメリットは、天然木を使った特有の美しさです。木の木目、木のぬくもりが感じられる天然木は、合板(複合)フローリングにはない美しさがあります。
空間に占める床の割合は、インテリアにおいてとても重要であり、美しい天然無垢材を使うことにより、空間全体を美しく仕上げることができます。
2・部屋の調湿機能
天然木には湿度を一定に保つ調湿機能があります。室内に無垢の床を導入することで、部屋の湿度が人間の生活に適した湿度に保たれるのです。
そのため、湿度の高い夏では湿度が抑えられ、さっぱりと涼しく感じることができます。
また乾燥する冬は、人間の生活に適した湿度に自然調整されるので、風邪予防にもなります。
無垢の床の導入だけで、寒い冬が暖かく感じることは難しいようですが、乾燥しすぎないので風邪予防になるのは、大変ありがたい限りですね。
また天然木の調湿機能は、ヒノキなどの柔らかい木の方が効果が高いようですよ。
3・香り
自然素材を使った木材から発生する香り(フィトンチッド)により、イライラしない、集中できる、リラックスできる、などの効果があります。
これは無垢材が使われた室内に入ったときに感じる、なんとも言えない安堵感が、まさにそれでしょう。
もしも自宅のリビングに無垢の床を導入したら、あの香りに包まれて、リビングでくつろげるのですね。夢のようでございます。
4・肌さわり
そして無垢の床のメリットは、やわらかい、暖かみのある肌さわりです。
天然木には優しい柔らかさがあり、床に直接座ったときに感じるぬくもりがあります。
これは特にヒノキなどの柔らかく、中に空気をたくさん含んでいる木で感じられるメリットでもあります。