どうもこんちには、ザク男爵でございます。
新築マンションを購入するとき、マンションはまだ建設されていません。
販売時期によっては、入居は1年先になります。
ですので新築マンションのよしあしは、仕様・周辺環境をよく確認して判断するしかありません。
では、新築マンションでは何をチェックしたらいいのでしょうか。
この記事では、新築マンション購入で役立つチェックシートを作成させて頂きました。
ぜひ住宅購入のお供として、ご活用くださいませ。
モデルルーム見学編
ではさっそくチェックしていきましょう。
まずはモデルルーム見学でのチェックポイントです。
モデルルームに行く前に、この言葉を心に刻みましょう。
なぜならモデルルームは、マンションの販売をするところであって、実際の部屋を体感する場所ではないからです。
- 一番広い部屋の間取り
- ふんだんに盛り込まれたオプション
- 寸法が小さい家具で室内を広く見せる
モデルルームには、「このマンションは素晴らしい!」と錯覚させるテクニックがたくさん使われています。
批判を恐れずに言わせて頂きますが、どこをとっても参考になる点はないかと思います。
ですが、モデルルーム見学の意味がないわけではありません。目的は別にございます。
モデルルームを見学したとき、営業マンはしつこい営業をしましたか?
- 煽り言葉を連発する(今だけ!・今すぐに!・明日は分かりません!)
- しつこく電話をかける
- こちらの話を聞かず、一方的に説明をする。
- 性能をおおげさに言う(なかにはウソも・・・)
しつこい営業、もしくはイヤらしい営業をする場合、マンションの売れ行きが悪いことが推測できます。
本当に人気マンションであれば、営業マンが黙っていても売れるものは売れます。
売れ行きの悪い原因は何でしょうか?
この時点では気がつきませんが、「何かある」かもしれませんよ。
モデルルームには、ほかにどんな見学者がいましたか?
モデルルームの見学者は、将来、同じ屋根の下に暮らす仲間(住民)たちです。
自分と属性(年代、家族構成、収入など)が近い人の方が、ストレスなく暮らすことができます。
年代、家族構成などよく観察しておきましょう。
マンションの構造編
新築マンションでチェックすべきは、構造です。
まだ建設されていないので、スペックなど確認していきましょう。
新築マンションで採用される耐震構造は何でしたか?
- 免震構造
- 制震構造
- 耐震構造
- とくに表記なし
ここ最近、耐震構造の偽装事件がありました。
「採用されていれば、大丈夫」とは言い切れませんが、新築マンションの指標の1つにはなります。
マンションの構造は2種類あり、リフォームするときに違いがでます。
- ラーメン構造:リフォームで、間取りの変更ができる。
- 壁式構造:リフォームで、間取りの変更できない
ラーメン構造とは、コンクリートの柱で広い空間を作る構造です。そのためリフォームで間取りから変更することができます。
将来的にリフォームするならば、ラーメン構造の方がオススメです。
一方で壁式構造は、室内の壁もコンクリートでできているので、リフォームで間取りの変更ができません。
マンションの床、天井は、
- 直床(直天井)
- 2重床(2重天井)
の2種類があります。
直床(直天井):コンクリートスラブの上に、直接床材(天井材)を張る。
2重床(2重天井):コンクリートスラブの上に支持ボルトを立て、その上に床材(天井材)を張る。
2重床(2重天井)の方がメンテナンス・リフォーム性が上がりますが、コストも高くなります。
また、直床は遮音性が高いです。
最近の新築マンションでは、直床でもメンテナンス性が配慮された物件もあります。
新築マンションを購入する前に確認したいのが、リフォームの可否です。
リフォームはマンションの管理規約によって、「できること」「できないこと」が事前に決まっています。
- フローリング禁止
- コンクリートに穴あけ禁止
- 騒音が出るリフォーム禁止
など、マンションによって異なります。
新築マンションの購入時点でリフォームを考える人はいないでしょうが、
- 将来、売りに出すとき。
- 長年住み続け、家族構成が変わったとき。
リフォームが必要になるときが来ます。
どんなリフォームができるのか、できないのか、事前に確認をしておきましょう。
マンションの共有部分編
マンションには専有部分(マンションの室内)と、共有部分(エントランス、廊下、バルコニーなど)があります。
新築マンションでは、共有部分のチェックも必要です。
高層マンションの場合、エレベーターは重要な問題です。
戸数に対してエレベーターが少なければ、出勤時にエレベーター渋滞が起きることは必須です。
快適にエレベーターを利用できる台数の目安は、「50戸で1台」でございます。(ただし階数などの条件にもよる)
また、高層階専用のエレベーターがあると便利です。
マンションのセキュリティは大丈夫ですか?
- オートロック式のエントランス
- 警備会社による警備体制
- 防犯カメラ
- 24時間在中の管理人
完璧なセキュリティはありませんが、対策は手厚いほうが安心です。
最近の新築マンション、とくに大型分譲マンションでは共有施設として、豪華な施設が併設されていることが増えました。
- 温泉
- 温水プール
- 事務
- キッズルーム
- コンビニ、パン屋など
マンション内にこれらの施設があれば、生活は豊かになりますし、ステータスにもなります。
ですが、ご注意頂きたいのが「共有施設の運営費は、マンション住民全員で支払う」、ということです。
共有施設を設置するのはデペロッパーです。しかし維持管理するのは、住民でございます。
共有施設の運営費は、毎月の管理費に上乗せされて支払います。
あなたはこのサービス、5年、10年先も使いたいですか?
一度冷静に考えてみましょう。
マンションの駐車場は、3種類あります。
- 平面駐車場
- 立体駐車場
- 機械式駐車場
どれもメリット・デメリットありますが、注意したいのは、機械式駐車場です。
維持費が高く、15~20年後に設備入れ替えがあります。もちろん、入れ替え費用は、住民負担です。
また、駐車できる台数も確認しておきましょう。
マンションの戸数分の台数が確保していない場合もあります。ご注意くださいませ。
周辺環境編
マンションのチェックとあわせて、周辺環境のチェックも必要です。
新築マンションの建設予定地には行きましたか?
まだ行ってないようでしたら、忘れずに行きましょう。まだ建設されていなくても、必ずや行きましょう。
現場でしか分からない情報があります。事件は現場で起きるのです。営業マンのいないところで起きるのです。
現地確認は朝・昼・夕方・夜、時間帯を変えていきましょう。
はっきり申し上げてかなり面倒ですが、それでもやる価値があります。
- 日当たり
- 通行人
- 交通状況
時間帯で結構変わるものですよ。
雨が降っているときも、現地を確認しましょう。
なぜならマンションは、水にまつわるトラブル(浸水、排水の逆流など)が多いからです。
- 水はけが悪い
- 水が集まる場所である
もしも建設予定地が、水の集まりやすい場所ならば、用心しなくてはいけません。
水のトラブルは、解決が難しいので、事前に情報をつかんでおくことが大切です。
しつこくて申し訳ございません。
ですが、本当に大切なことですので。
平日・休日の現地確認も忘れてはいけません。
なぜなら平日と休日では、まるで別世界のようにがらりと雰囲気が変わるからです。
休日の姿だけを見て、周辺環境を判断するのは危険でございます。
現在の周辺環境がよくても、将来どうなるかは分かりません。
……いえ、土地開発予定さえ分かれば、どうなるか想像することができます。
空地の広がる見晴らしのいい環境でも、数年後にお隣にタワーマンションが建設される可能性は、意外と高いのですよね。
お値段・資産価値編
物件ばかり見て、財布のチェックを忘れてはいけません。
新築マンションこそ、財布のヒモをきつく締めて購入に臨むべきです。
新築マンションの契約をする前に、必ず周辺での新築マンションの価格をチェックしましょう。
「相場に対して安い?高い?その理由は……?」
比べてることで、はじめて違いが分かり、改めてよさに気がつくものです。
新築だけでなく、周辺の中古マンションの価格のチェックも必要です。
なぜなら中古マンションの価格は、将来、売るときの値段だからです。
新築マンションは「新築マジック」と言われるとおり、相場より割高で販売されています。
「購入後、どれくらい値段が下がるのか?」を、判断する指標の1つになります。
マンションでは住宅ローン以外に、毎月払う費用があります。
- 管理費(10,000円/月~):マンションの維持管理、修繕に使われる。
- 修繕積立金(10,000円/月~):マンションの修繕、大掛かりな修繕に使われる。
- 駐車場代(8,000円/月~)
※()は目安価格。地域、マンションのグレード・戸数により変わります。
管理費、修繕積立金は、「安ければいい!」というものではありません。
しかし「高ければ安心!」というものでもありません。
管理費・修繕積立金が、「どんな内容に使われるか?」が大切です。
マンションが築年数とともに劣化したとき、修繕する場所(外壁、屋根、防水、エレベーターなど)は決まっています。
では、あなたが検討しているマンションは、これから起きる修繕に対し、どんな修繕計画を立てていますでしょうか?
また、計画に対して修繕積立金の価格は適正でしょうか?
もしも修繕計画に対して、修繕積立金が不足している場合、将来値上げされる可能性が高いです。
また、計画がずさんであったり、そもそも計画がない場合は危険フラグです。
デペロッパーの、「売れればいい、売ってしまえば関係ない!」という姿勢が見え隠れしています。
まとめ:まずは20項目をチェック!
新築マンションを購入するときのチェックシートをまとめると、
【モデルルーム見学編】
1.「モデルルームは、現物と違う」と心に刻む。
2.営業マンは、しつこい営業をしていないか?
3.ほかにどんな見学者がいたか?
【マンションの構造編】
4.耐震構造は何だった?
5.マンションの構造は、ラーメン構造?壁式構造?
6.2重床、直床?2重天井、直天井?どれだった?
7.マンションの管理規約で「リフォームの可否」は確認した?
【マンションの共有部分編】
8.エレベーターは何台ある?高層階専用のエレベーターはある?
9.セキュリティは大丈夫?
10.共有施設は何がある?それは10年後も使いたい?
11.駐車場はどんな種類?何台停められる?
【周辺環境編】
12.建設予定地の現地には行った?
13.朝、昼、夕方、夜、時間を変えて現地を確認した?
14.雨が降っているときの現地は確認した?
15.平日、休日とも周辺環境は確認した?
16.周辺の土地開発予定は確認した?
【お値段・資産価値編】
17.周辺の新築マンションの価格はチェックした?
18.同じグレードの中古マンションの価格はチェックした?
19.管理費、修繕積立金、駐車場代はいくらだった?
20.長期修繕計画は確認した?
すべてあわせると、20項目ございます。
具体的な交渉に入る前に、この20項目は必ず確認しましょう。
ぜひ新築マンションのチェックにご活用くださいませ。それでは、また!