すみかる住生活版

メニューを開く メニューを閉じる

フリーランスの落とし穴?保活に悩むリモートワーカーのリアルボイス

フリーランスが話し合い

フリーランスやフリーランス志望者が集合

「働き方改革実行計画」が進む中、自由な環境で働けるフリーランスやテレワーカーが増加しています。しかし、自宅で仕事ができるといっても、仕事と育児の両立はなかなか難しいのが現状なのではないでしょうか。

2017年3月1日(水)には一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会とハフィントンポスト日本版が共催したワークショップイベント「#フリーランスが保活に思うこと」を開催。フリーランスまたはフリーランス志望者からのリアルな保活事情が寄せられました。

女性が働きやすい環境を目指すには、どのように改善すればいいのでしょうか?どんな問題が起こっているのか、そして保活の現状について確認していきましょう。

保活に苦労しているフリーランスは8割超

圧倒的に占めている

8割超がセーブしていると回答

会社員以外の多様な働き方で、保活経験のある方対象にアンケートが行われました。保活に苦労した経験がある人は、程度の差こそあれ「苦労した」と答えた人がなんと8割を超えたのは驚いた方も多いのではないでしょうか。

保育園の申込数

地区によって数にもばらつきが

入園希望を出した園の数を見ると、4~8件に申請を出した人が半数近くに迫っていました。23区内と横浜・川崎に絞れば、10件以上に申請している家庭が多くなっています。やはり、都会に行くほど保活に苦労している人が多いということがわかりますね。

フリーランスが抱える厳しい保活事情

理解に乏しい自治体・周りの目

保活を大変に感じる人で最も多いのが「自由が利くから楽そう」とか「収入に切羽詰まっていなさそう」と先入観を持たれる点。
自治体によっては収入を得ているにもかかわらず、働いていない人と同じ点数を加算するところもあるようです。
「働き方改革」とはいうものの、自治体からフリーランスへの理解が行き届いていない現状が浮き彫りになりました。

外勤やクライアントの証明が難しい

フリーランスの仕事は多くの場合、クライアントと契約を結ぶことで成り立っています。納期があったり、品質が劣っていれば打ち切りに合うこともある厳しい世界なのです。

しかしその理解はなかなか周りに伝わっていない様子。自治体に提出する書類にも固定電話の連絡先が必要だったり、銀行口座をコピーして収入を証明しなければいけなかったりということもあります。非常に手間がかかり、ぐったりしてしまうママも少なくないようです。

みんなどうやって仕事と育児を両立しているの?

カンガルースタイルをとるママ多し

「結局入園できる保育園が見つからず、早朝や深夜など子どもが眠っているときに仕事をした」「子どもの世話をしながら、仕事を進めるカンガルースタイルをとっている」というママが多いことがわかりました。
ただし「子どもが騒いで結局少しも仕事にならない」と嘆くママも多数。一刻も早い改善を期待したいものですね。

シッターと預かり保育のフル活用

どうしても仕事に追われている場合は無認可の保育園に一時的に子どもを預けたり、ベビーシッターにお願いをするという家庭も少なくはありません。
また子連れでコワーキングスペースを利用した人もいました。最近はシッティング付きのスペースも増えているので、利用を検討するのもひとつの手です。

グループワークで発表された改善策とは

6つのグループ

さまざまな意見が上がったグループワーク

「#フリーランスが保活に思うこと」では、フリーランスが仕事と育児を両立させるための改善策について話し合いが行われました。
その際に上がったアイデアは以下の通りです。

「認可以外の選択肢の金銭的なハードルを下げるため保護者にバウチャーを配る」
「クライアントにも依頼して就労を証明できる仕組みを体系化する」
「フリーランス同士で預かりあうなどコミュニティで助けあえる仕組みをつくる」
「安定的な保育ができるような仕組みをつくる」
「働き方に問わず、必ずすべての子が保育園に入る前提で仕組みを根本的に変える」

イベント「#フリーランスが保活に思うこと」内容

開催:2017年3月1日(水)10:30-12:30 (10:00より開場)
ゲスト:
菊地加奈子さん(社労士/保育園経営者)
新倉暁子さん(ライフオーガナイザー)
吉野ユリ子さん(ライフスタイル・ジャーナリスト)
竹下隆一郎さん(ハフィントンポスト日本版編集長)
■主催:プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会、ハフィントンポスト日本版

もっともっとフリーランスが働きやすい環境を

フリーランスの数が増加していると言ってもまだまだなじみが薄い人も多く、理解が深まっていないことに悩んでいる人も少なくはありません。
フリーランスは一人で仕事を行うことが多いため、孤独感を感じることもありますがこうしたイベントの数が増えれば、今後保活体制も改善されていくのかもしれませんね。

関連記事

CLOSE