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賃貸取引の『IT重説』いよいよ開始!ルールやメリットをわかりやすく解説

2017/09/20

知っておくと便利!IT重説のメリットと注意点

これから賃借契約を結ぶ人は、IT重説のメリットと注意点を事前に把握しておきましょう。知識を持っていれば、契約を締結する段階で慌てることもありません。

時間と交通費を節約できるのが最大の魅力

端末とインターネット環境が整っていれば、契約当事者はどこからでもIT重説を受けられます。
不動産会社まで足を運ぶ時間や、それに要する交通費を節約できますね。

これまで、未成年の子どもが進学をきっかけに遠方で一人暮らしをする際は、両親が不動産会社まで足を運んで重要事項説明を受けなければなりませんでした。IT重説が導入されることで、この負担がぐっと減るでしょう。

IT重説では、自宅などくつろげる環境でリラックスしながら話を聞けるので、対面では聞きにくい質問も投げかけやすくなります。雰囲気に流されて契約を結んでしまったという事態も防げるでしょう。

他にも、契約当事者が外出できない場合でも代理を立てる必要がない、事前に重要事項説明書に目を通せる、などのメリットが挙げられます。
近くに不動産会社がない人や、体調がすぐれない人、仕事や育児で思うように時間が取れない人にとっては、大変便利ですね。

IT環境と身元確認は万全にしよう

契約を簡便化するIT重説ですが、ITならではのトラブルが起こる可能性もあります。最も心配されているのが、送られてくる映像や音声を見聞きできなくなるトラブルです。

インターネット接続が行われていなかったり、通信速度が不安定だったりすると、こんなトラブルが起こりうるので事前に必ず確認しましょう。

また、端末を通じて顔を合わせるIT重説では、説明する人が本当に宅地建物取引士であるかどうかを、きちんと確認する必要があります。

説明を受ける前には必ず、宅地建物取引士証を提示してもらい、記載された名前と登録番号を読み上げて確認を取りましょう。

反対に、IT重説時に契約当事者の身元確認を行われることもあるので、運転免許証やパスポートなど身元を証明できる公的書類を準備しておきます。

IT重説の利用方法は

IT重説がどのように行われるのかを確認しましょう。

事前に準備しておくもの

忘れ物なく

準備万端にしておくとスムーズ


IT重説はパソコン・タブレット・スマートフォンのいずれでも説明を受けられます。テレビ会議システムがついていれば、テレビでもOKです。

ただし、画像が読み取れるカメラや、音声を聞き取るマイクが内蔵されている端末でなければいけません。スムーズなやりとりを行うために、インターネット環境を整備することも大切です。確実に聞き取るためには、市販のヘッドフォンやヘッドマイクを取り付けるのもいいでしょう。

IT重説開始前には、個人情報保護法やIT重説実施に係る同意書の提出を求められることがあるので、必ず事前に提出してください。提出できていなければ、IT重説が行われないこともありえます。

IT重説実施の流れ

事前準備が済んだら、いよいよIT重説が始まります。
最初にIT環境の状況確認と、重要事項説明書等の準備が行われるので、指示に従いましょう。その後、契約当事者の本人確認が行われます。反対に業者から宅地建物取引士証の提示が行われるので、正しく読み上げて、相手の身元を確認しましょう。

その後は、契約に関する重要事項説明が行われるので、ひとつずつ確認し、わからないことがあればその場で質問します。IT重説後に契約締結を決めたら、事前に送付された重要事項説明書にサインをし、返送しましょう。

万が一、IT重説の途中で接続トラブルが発生しても、後日やり直すことができるので安心してください。

もしトラブルが起こったら?

慣れないIT重説に不安を覚えたり、準備の途中でわからないことがあったりしたら、一人で抱え込まずに、信頼できる機関に相談してみましょう。国土交通本省をはじめ、各地に整備局や開発局・事務局があるので、最寄りの部署に相談してください。
きっと有効なアドバイスをもらえますよ。

連絡先はこちらから
URL:http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_fr3_000047.html

IT重説の今後に注目

すでに社会実験が行われているIT重説が、10月1日以降どのような広がりを見せていくのか楽しみですね。
スムーズな契約締結を目指して、契約する不動産会社がIT重説を導入しているのかどうかを確認した上で、自宅のIT環境を万全に整えておきましょう。

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