このお話は、アレルギー持ちのM子さんが主人公の物語です。
「ハックション!」今日もくしゃみとともに朝をむかえるM子さん。
大好きなコーヒーをドリップ中に、またまた「ハックション!」
やれやれ、これでは大好きなコーヒーもゆっくり味わうことができません。
テーブルに座り、またくしゃみをすると、部屋を見渡して思わずため息をついてしまいました。
M子さんはハウスダストと花粉などが原因のアレルギー性鼻炎で、マスクが欠かせない生活をしています。
つらいくしゃみを軽減する方法はないのか?
ということで、M子さんのくしゃみの原因を減らしていく『さようならくしゃみ計画』がはじまりました。
さようなら、カーテン
はじめに、M子さんはカーテンを外すということを考えました。カーテンは、部屋の中でも布の面積が広いものです。ほこりがたまりやすいうえにダニも付着しやすいので、アレルギー源の温床となりがちです。
カーテンがない生活のワンポイント
ずっとカーテンのある生活をしていると、窓に何もないというのは、少し抵抗を感じてしまいます。
それならば、この際、窓がポイントになるようなウィンドウトリートメント(窓周りの装飾)を楽しんでみるのも良いかもしれません。
紙素材のハニカムシェードと光のチャーム
M子さんがカーテンの代わりの候補に挙げたのは、紙素材のハニカムシェードやロールスクリーンです。
カーテンレールに取り付けられるタイプなら、大掛かりな工事は必要ありません。そして、カーテンのように床を引きずって、ほこりを集めてしまうこともありません。それどころか、太陽の光加減を調整することができるので調光に便利です。
M子さんのハニカムシェード案は、もともとある窓側のカーテンレールに、白いハニカムシェードを取り付けるというもの。
部屋側のレールのランナー(カーテンレールをスライドする部品)には、透明感のあるビーズを吊るすことを考えました。
ハニカムシェード導入のワンポイント
ハニカムシェードは、蜂の巣形状になっていて、下ろすと空気の層ができるので断熱や保温にもおすすめです。遮光ではないタイプを選べば、シェードを下ろしていても、柔らかな陽の光を感じられます。
シェードを下ろす高さを調整して窓を少し開ければ、チャームが風を受けて揺れ、キラキラした柔らかな光が室内に反射します。
ハニカムシェードにはたくさんの折り線があってほこりが溜まりやすいので、気になった時に掃除をするように心がければ、掃除習慣も身につきそうですね。
ロールスクリーンと手作りアートギャラリー
M子さんがカーテン代わりに考えたもう1つのアイディアは、ロールスクリーンです。ハニカムスクリーンと同様に、窓側のカーテンレールに取り付けます。
手前のレールのランナーに、お気に入りのポストカードや雑誌の切り抜きのコラージュを額に入れて吊るせばおしゃれな雰囲気に。
ロールスクリーンを下げると、M子さんがロールスクリーンにアクリル絵の具で描いた絵があらわれ、アートギャラリーに変身します。
ロールスクリーンを楽しくするアイディア
ロールスクリーンの面はフラットで、ほこりもつきにくく、お掃除も簡単です。もし汚れてしまったら固く絞った布で拭き掃除することもできます。M子さんのように絵を描くのに抵抗があるなら、ウォールデコレーションシールや壁用のマスキングテープを利用するのもよいですね。
出窓がある家なら、シンプルなロールスクリーンと小物をあわせてギャラリー風に飾っても楽しめます。
小物はついたくさん置きたくなりますが、お気に入りの数点を選び、他のものは季節によって入れ替えてみるというのはいかがでしょう。お掃除もラクになります。
カーテンからはじめる『さようならくしゃみ計画』
すべてを一気に変えようとする必要はありません。どこか1つ簡単なところからはじめてみましょう。
ただ変えるだけでなく、窓辺のアートやインテリアなどをプラスすることで、フォーカルポイント(住宅用語で目を引くポイント)となるはずです。
M子さんの『さようならくしゃみ計画』は、まだまだはじまったばかり。少しずつ、アレルギー源をなくしていき、お部屋をスッキリ清潔にしていきましょう。
文:柳井風凛