すみかる住生活版

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長期優良住宅と低炭素住宅、地球とお財布に優しい家選び

2017/05/31


長期優良住宅や低炭素住宅という言葉を聞いたことはありますか?
長期優良住宅は新築マンションなどのCMで最近多く見かけるため、見たり聞いたりされたこともあるのではないでしょうか?
しかし、長期優良住宅が具体的にどのような性質をもった住宅でどのようなものなのかについて、詳しくご存知の方は少ないのではないかと思います。
そして、その長期優良住宅とよく対比されるのが低炭素住宅です。
今回は両者の違いやメリット・デメリットをご紹介し、あなたのより良い家選びをお手伝いします。

長期優良住宅

まずは、長期優良住宅です。
長期優良住宅とは、ずばり長期間良好な状態で生活するために、工夫が凝らされている住宅のことです。
認定に必要な条件を満たしたうえで、各都道府県や市区町村に申請することによって、認定されます。
それでは、具体的にどのような条件なのか、そして長期優良住宅に認定されることによるメリット・デメリットをご紹介していきます。

認定条件

長期優良住宅として認定されるには、以下の条件を満たす必要があります。

耐震性

近年、日本各地で大きな地震が頻繁に発生していますね。
いつ起こるか分からない大きな地震に備えて、耐震性を十分に備えた住宅のニーズが高まっていますが、
この長期優良住宅の認定条件にも含まれています。

省エネルギー性

住宅の壁や床などの素材や構造などを工夫し、断熱性に優れた仕様にするなど、資源エネルギー庁が発表した省エネ法に規定された基準に従う形での省エネ対策が必要となります。

住戸面積

快適に生活するには、ある程度の居住スペースの広さも必要ですよね。
長期優良住宅の認定条件は、2人世帯の一般的な面積として、75㎡以上となっています。

耐久性

先ほどご紹介した耐震性にも通じる部分がありますが、地震のみならず洪水などの自然災害や害虫対策なども加味した一定の耐久性も求められます。

良好な居住環境

この条件は、ほかのものと比べて抽象的ですが具体的には将来、介護を目的としたバリアフリー設備を導入できる十分な広さがあるか、居住者のライフスタイルの変化に伴った改修等が可能かなどが主な判断基準となっています。

維持保全

長期優良住宅の認定には先ほどご紹介したように一定の耐久性が必要ですが、やはり長く住むほど少なからず住宅は劣化します。
劣化や故障を未然に防ぐため定期的に点検を行うための設備が導入されていたり、構造が工夫されているかということも条件の一つとなっています。

メリット

ここからは、長期優良住宅として認定すると、どのような良いことがあるのかをご紹介します。

所得税の住宅ローン控除

居住年が平成26年4月1日~平成33年12月31日の期間であれば、控除期間が10年間であり最大控除額は一般的な住宅が400万円であるのに対し、長期優良住宅であれば500万円となっています。

登録免許税の軽減

住宅の購入の際に登記の申請を行います。その際に発生する登録免許税が長期優良住宅の場合は、一般の住宅に比べて軽減されます。

不動産取得税の控除

長期優良住宅では、不動産取得税も控除されます。
控除額は一般住宅が1,200万円に対し、長期優良住宅では1,300万円となっています。

固定資産税の軽減期間の延長

長期優良住宅に認定されると減税額が一般の住宅と比べて大きくなることはありませんが、減額措置の適応機関が長く設定されます。
戸建て住宅の場合は5年。マンションの場合は7年となっています。

フラット35における金利優遇

長期優良住宅であれば、フラット35Sの金利Aプランに加入することが可能となり、一般の住宅より100万円ほどお得に利用することができます。

デメリット

認定されるまでに時間とコストがかかる

長期優良住宅に認定されるには、先ほどもご紹介したように申請が必要となります。
そのため、実際に認定を受けるまでに1ヶ月前後の期間が必要となります。

申請にコストがかかる

長期優良住宅の認定を受けるために費用がかかりますが、金額は申請方法などにより異なります。
まず、申請する行政期間へ支払う認定手数料が数千円~数万円かかります。

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