マタニティウェアの役割と特徴
マタニティウェアとは、その名の通り、妊婦さんが着用するためにつくられた服。
見た目の工夫だけでなく、妊婦さんの健康状態を良好に保つための配慮もなされている。
たとえば、ワンピースの場合、こんな特徴がある。
・バストからヒップにかけての締め付け感が少ない。
着用することで動きづらくなったり、血行が悪くなったりしないように、全体的に締め付け感が少なくなるようなつくりになっている。特に、バストからヒップにかけてのゾーンは妊娠が進むにつれて大きく変化するので、あらかじめ余裕を持たせたり、伸縮性の高い素材を用いたりしている。
・前身頃が大きめにつくられている。
妊娠が進むにつれ、徐々にお腹が前にせり出して最大サイズになったときのことを考慮し、後ろ身頃の面積に比べ、前身頃の面積を大きめに確保した型紙を用いてつくられている。前後同じバランスで広く取ってしまうと、背中側の布地が余ってしまうことになるので、ただゆったりさせただけのデザインではバランスが取れなくなる。
・腰回りなどが冷えないように工夫されている。
健康のことを考えると、季節問わず「冷え」は大敵である。特に妊娠中の冷えは流産や早産の引き金にもなるため、注意が必要。それは、妊娠後期にあたる季節が仮に夏だとしても同じだが、とりわけ冬服に関しては保温性をしっかり考慮してつくられる。
・授乳機能が付いているものが多く、産後も着られる。
最近では、妊娠中だけでなく産後も着られるように、授乳機能を持たせているものが多い。また、同じく授乳時のことを考え、赤ちゃんにとって肌触りのよい素材や、汚れが落ちやすい素材が選ばれることも。
・デザインが素敵なものが増えてきて、マタニティライフを楽しめる。
ひと昔前までは、マタニティウェアとしての機能を優先するとデザイン性がやや乏しくなるという状況もあったが、近年では大幅にデザインクオリティが向上。妊娠中でも普段とほぼ変わらないレベルでファッションを楽しむことができるようになった。おしゃれな妊婦さんにとってはすごく嬉しいことだね!
マタニティウェアは、いつ頃から必要になる?
普通にリサーチすると「マタニティウェアは妊娠4ヶ月くらいには準備しよう」等の記述が見られるが、個人的見解としては「妊娠6ヶ月頃までであれば、かなりの割合で妊娠前の服を着まわせる」と思っている。
もちろん、普段からタイトな服を好んで着ていて、ゆったりしたデザインのものを持っていないケースや、妊娠中期からお腹がずんずん大きくなるケースもあるので一概には言えない(個人差がある)が、少なくとも、妊娠4〜6ヶ月頃のお腹の大きさは、妊娠8〜10ヶ月頃のそれに比べると「だいぶ可愛いもんだったな……」と後になって思うはず。
お腹が大きくなるスピードは妊婦さんごとに違うし、第一子と第二子でも違うことがあるので、一般論にとらわれず、「着られるものが限られてきたな」と感じ始めてから購入を検討しても遅くないのではなかろうか。
マタニティウェア購入時の注意点
トップスとボトムスが分かれたタイプは、組み合わせによってさまざまなスタイルが楽しめる点が魅力的だけど、着やすさでいうと、ワンピースタイプがやっぱり便利!
……というのも、妊娠後期になると、お腹がせり出して「前にかがむ」という動作が非常に困難になり、「足の爪を切る」、「靴を履く」、「ボトムスを履く」などの動きはすべて「お腹がつっかえて苦しいもの」になるからだ。
普段なら何気なく行っていた「スカートやパンツを足先からくぐらせて着用する」という動作。
これが妊娠後期になると「しんどぉぉぉーい!」ってなるのね。
なので、やっぱりオススメは、一度もかがむことなく上からストンとかぶって着られたり、羽織って前で止めて着られたりするようなワンピースタイプ!
でも、ワンピースタイプだと多少お値段も張りそうだし……選択ミスは避けたいところ。
さて、購入時にはどんなことに注意したらいいのかな。