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【マンガ】妊娠初期症状「眠りつわり」とは? フリーランスのクリエイターが周囲に誤解されずに睡眠をとる方法【松本えつをの子育てあるあるvol.10】

通勤義務がある就労スタイルの場合、早めに職場へ報告を

働く女性の就業スタイルとしてもっとも多いのは、日々、オフィスに赴いて決められた時間まで就労するケース。

「眠りつわり」の症状が強く出ている妊婦が、妊娠しているということを明かさないまま、四六時中、自分のデスクで居眠りをしていると、ただ「やる気をなくしたんだな」と思われても仕方ない。
なぜなら、先述の通り「眠りつわり」が「吐きつわり」ほど一般に認知されていないからだ。

「急にやる気をなくしたようだな……」、「もしや、就労時間外に副業でもしているんじゃないか?」などの、あらぬ誤解を招かないためにも、また、業務上のトラブルを未然に防ぐためにも、早めに上司や勤怠管理者に「妊娠していること」と「眠りつわりがひどいこと」を報告し、対策について相談しよう。

その際、つわりがピークとなりそうな一定期間は、できるだけ休みをもらったほうがいい。

フリーランスのクリエイターなど、在宅勤務スタイルの場合は?

きのこのようなフリーランスのクリエイターなど、基本的に自宅で作業することが中心の就労スタイルの場合、必ずしもすべての仕事関係者に「妊娠しています」と報告しなくてもよい。

特に、すでに完了している案件やプロジェクトの関係者にまでリアルタイムで報告する必要は、ほとんどないだろう。

ただし、その時期にリアルタイムで進行している案件やプロジェクトの関係者のうち、直接やり取りをする相手には、なるべく早く報告し、対策について相談したほうが賢明だ。

ちょっとでも判断しやすくなるように、フリーランスのクリエイターの場合の、妊娠とつわりの報告の重要性・優先度を、ケースごとにわけてみた。

《case.1》リアルタイム進行案件/協業者
優先度:★★★★★
最優先で素早く、報告・相談しよう。
共通のクライアントを持つケースでは、クライアントへいつ、どこまで報告するかも相談しよう。

《case.2》リアルタイム進行案件/クライアント
優先度:★★★★
チーム体制ではなく、直接、単独でつながっている場合、なるべく報告・相談しよう。その際、つわりのピーク時期の目安を伝えることも忘れずに。
チームで繋がっている場合、協業者と相談したのちに、報告しよう。

《case.3》完了案件/協業者
優先度:★★☆☆☆
つわり期間中に継続的なやりとりがないと思われるため、しばらく様子を見てOK。

《case.4》完了案件/クライアント
優先度:☆☆☆☆
「もう関係ない」というわけではないけれど、余計な心配をかけないために、伝えるにしても安定期に入ってからや、無事出産をしてからでOK。

手順としては、

  • まず、「リアルタイムで進行している案件やプロジェクト」に関係する人なのか「完了案件や完了プロジェクト」に関係する人なのかでわける。
  • 次に、報告対象である相手が、「クライアント」であるか、「協業者」であるかによって、わける。

といった感じだ。
その結果、上記4つのケースのどれかに当てはまるはず。

《case.1》《case.2》など、「リアルタイムで進行している案件やプロジェクト」に協業者とクライアントの両方が関係している場合は、原則として、チームの協業者に先に相談のうえ、クライアントへの報告が必要であると判断された場合に限り、クライアントに伝えるようにしよう。

 ***

発症率が高いわりに認知度が低い「眠りつわり」……。

まずは、その存在を知ってもらうための説明からする必要がありそうなので、ちょっと面倒に感じてしまうかもしれないけれど、これをおざなりにしていると、業務上、思わぬトラブルを引き起こすこともあるので、ぜひ、早め早めの策を講じてほしい。

それでも「やっぱりうまく説明できない!」というときは、「やる気をなくしたわけじゃないんです!」という一言とともに、この記事を便利に使っていただければ……きのこも、大変幸いに存じます。

……それでは、おやすみなさい…….. z z Z Z

文:松本えつを

▼松本えつをの子育てあるある▼

◆ 文・ストーリー構成:松本えつを(役名:きのこ)

絵本作家・エッセイスト・コピーライター。2007年、8年間役員をつとめた出版社から独立。2008年、出産後の出血多量で死にかけるも一命をとりとめたことをきっかけに、女性が働きづらい社会を少しでも変えたいと一念発起。以降、ニッポンの女性アーティスト・クリエイターの自立支援を目的とした教育&プラットフォーム事業を立ち上げ、多くの女性たちの声を聞く。2014年、クリエイターを対象としたマンガコンテンツ “ クリエイターあるある in 日影工房 ” を企画・制作。これまでの著書の大部分は大人の女性を対象としたものとなる。代表作に『バンザイ』(サンクチュアリ出版)、『ユメカナバイブル』(ミライカナイブックス)等。

ウーマンクリエイターズカレッジ「絵本の学校」
クリエイターあるある in 日影工房

◆ 絵:ささはらけいこ(役名:もじゃ)

1984年北海道生まれ。金沢美術工芸大学油画専攻卒。東京クリエイターアカデミー(現ウーマンクリエイターズカレッジ)を経て、2010年よりイラストレーター・絵本作家として活動を始める。2014年から “ クリエイターあるある in 日影工房 ” の作画を担当し、「もじゃ」役として出演。2015年におまんじゅうのような子どもを出産し、テンヤワンヤで子育て真っ最中。
ささはらけいこポートフォリオサイト「星ふるモジャモジャの丘」

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